日本事務器が開発基盤システムにNECのSDNソリューションを採用
~CloudStackなどを活用した開発環境で、構築期間を約96%短縮~

 日本事務器株式会社(代表取締役社長:田中 啓一、本社:東京都渋谷区、以下:NJC)は、今後の事業拡大に向け、システム開発環境の構築期間の短縮、効率化を推進するため、新たに開発基盤システムを自社開発するとともに、NEC(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:遠藤信博)の「UNIVERGE PFシリーズ」を採用しネットワークのSDN(注1)化を実現しました。


 NJCは本システムの導入により、サーバやネットワークに関わる一連の構築作業をほぼ自動化しています。機器の調達から環境構築まで従来1ヶ月ほどかかっていた開発環境の構築期間を、サーバの仮想化により約3日に短縮するとともに、SDNを採用することで、さらに約3時間までに短縮し、サービス提供・運用のスピードアップや、運用コスト削減、リソースの効率的活用を実現しています。また、今後は、社内利用で培ったSDN環境下での開発ノウハウを活かし、お客様へSDNを活用したシステムを提案していきます。

背景

 昨今、国内のIT投資額が横ばいで推移していく中、クラウドコンピューティングの分野に限ると大幅な伸長が予測されています。情報系、システム基盤等様々な分野でクラウド利用が着実に拡大しておりITシステムに関する考え方にも変化が出てきています。

 NJCではこれらの変化に対応するため、「1.グループウェアやSFA(注2)などの情報系も含めたNJC内の社内業務ITシステム」、「2.ユーザへの高付加価値の運用・保守を可能とするNJC内の開発環境」、「3.ユーザへのサービス提供基盤であるNJCのクラウド型ITシステム」の3分野全てを視野に入れ、SDNの利活用を積極的に推進しています。こうした中、まず取り組んだのが、自社の開発環境への導入です。最新の技術を活用してソリューションを進化させるために、NJC自身が社内でSDNを導入し、ノウハウを習得しています。今後は、これらのノウハウを活用し、1年間で5社のお客様にSDNを活用したシステムを導入していきます。

 NECは既に、国内外の100社以上に、SDNを活用したソリューションを提供しています。今回の導入実績を活かし、独自の技術・製品・サービスとパートナーの製品等を組み合わせた「NEC SDN Solutions」を軸として、企業・官公庁・通信事業者・データセンター事業者向けにSDNを活用したソリューションを提供することで、ビジネスや暮らし、社会に貢献するシステムを実現していきます。

特長

 NJCの新たな開発基盤システムは、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェアのCloudStackを活用し、開発環境の構築自動化や運用管理工数削減を目的に開発しました。さらに、NECのOpenFlow(注3)対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」を開発基盤システムのネットワーク基盤に導入することで、SDNの特長であるネットワークの柔軟な構成変更が可能になり、従来、開発環境構築の際のネットワークリソース払い出しにかかっていた時間を大幅に短縮することができます。これにより開発環境全体の構築時間を約96%短縮でき、必要な時にすぐに利用できる開発環境の提供が実現できます。

参考

「UNIVERGE PFシリーズ」の特長

UNIVERGE PFシリーズは、SDNを実現する技術であるOpenFlowに対応した世界初の製品として、2011年3月に発売しました。ネットワークを「仮想化」、「可視化」、「シンプル化」するという特長があります。

  • ネットワークを仮想化:
    単一の物理ネットワーク上に複数の仮想ネットワーク(Virtual Tenant Network、以下VTN)を構築することができます。これにより、従来ネットワークでのVLAN数の制約に縛られることなく、独立した仮想ネットワークを構築できます。

  • ネットワークを可視化:
    通信経路、統計情報などを、物理ネットワークとVTNの両方で視覚的に把握することが可能です。これにより、ネットワークの運用状況が容易に把握でき、メンテナンス時や障害時などに迅速な対応をとることができます。

  • ネットワークをシンプル化:
    ファイアウォールなどのアプライアンス機器をプール化しておき、必要に応じて追加・削除できるため、ネットワークをシンプルにすることができ、効率的な運用と、設置スペースや消費電力の削減が可能です。

  • ネットワークの運用管理負荷を低減:
    以上の特長に加えて、コントローラからネットワークを集中管理することで、機器の追加や構成変更が容易です。また障害発生時には、通信経路を自動的に切り替えることができます。

以上


(注1) Software-Defined Networking ネットワークをソフトウェアで制御する概念


(注2) Sales Force Automationの略語。営業のプロセスの可視化や営業行動管理を行うことで、営業力を向上させていくという概念やシステムを指す。


(注3) ネットワーク制御機能をスイッチから分離し、コントローラに集約することで、ネットワークを集中制御できる方式の標準でSDNを実現する技術の一つ。NECはOpenFlowの非営利標準化団体であるOpen Networking Foundation (ONF)の設立メンバー。

<本件に関する製品について>

「NEC SDN Solutions」http://jpn.nec.com/sdn/新しいウィンドウが開きます

「UNIVERGE PFシリーズ」http://jpn.nec.com/univerge/pflow/index.html新しいウィンドウが開きます

<本件に関するお客様からの問い合わせ先>

日本事務器株式会社 事業推進本部 プラットフォームソリューション事業推進部
TEL:050-3000-1523
E-Mail:seplus@njc.co.jp


NEC UNIVERGEインフォメーションセンター
E-Mail:univergeinfo@usc.jp.nec.com



<本件に関する報道関係からの問い合わせ先>

日本事務器株式会社 経営企画部 広報担当/増田
TEL:050-3000-1501
Eメール:staff@njc.co.jp


NEC コーポレートコミュニケーション部 江澤
TEL:03-3798-6511
Eメール:j-ezawa@az.jp.nec.com