嘉悦大学 情報メディアセンター様
旧システムの保守終了で「ネオシリウス・クラウド」を導入。
コスト削減も実現し、生まれた予算で図書館設備を拡充。

嘉悦大学では、既存図書館情報システムの保守終了を機に、システムリプレースを決断。教職員も選定に加わって、2024年2月「ネオシリウス・クラウド」導入を決定、同年9月には本稼働を果たしました。その結果、図書貸し出しサービスを充実させるほか、コスト削減も実現。コスト削減により捻出された予算は、大学院から要望があった本棚の増設や館内案内板の更新など図書館設備の拡充に活かされました。
学校概要
1903年に日本初の女子商業学校として創立された源流をもつ嘉悦大学は、120余年にわたり「実学教育」を牽引し、日本初の女性公認会計士をはじめとする有為の人材を多数輩出してきました。
今日では、経営経済の単科大学として、全学生がノートPCを活用するICT環境のもと、1年次からの少人数ゼミを通じ、個々に寄り添う教育を実践。産学連携等の体験型学修や手厚い就職支援により、変化の激しい時代を生き抜く「底力」をつけた人材を育成しています。
ポイント
- コスト削減により予算に余裕が生じ、本棚や表示板など図書館設備の拡充が実現
- クラウド化を実現、情報メディアセンターはシステム管理業務から解放
- 背景には情報メディアセンターと日本事務器の30年以上にわたる信頼関係
実学を重視し、少人数教育によりビジネス社会で活躍する人材育成に注力
嘉悦大学では、産学連携やフィールドワークといった体験型の学びを通じて、変化の激しい時代を生き抜く実践力を養っています。教職員は学生一人ひとりの将来への支援や資格取得、就職活動をきめ細かくサポートし、「学生主体の学び」を大学全体で支えています。
同学の情報メディアセンターは、図書館機能とICT支援機能を担う学内の情報拠点です。学術資料の提供やデータベース利用、ICT機器のサポートなどを通じて学生や教職員の学習・研究活動を支援しています。大学内の情報インフラを統合的に管理する役割も担い、ヘルプデスクによるPCサポートや学生スタッフの活動などを通じて、学内の情報活用環境の整備に貢献しています。情報メディアセンターと日本事務器との関係は非常に長く、オフィスコンピューターを運用していた30年以上前から、メーカーと大学の間で調整役、窓口役を務めてきたのが日本事務器でした。
そうした中、2023年4月、長年運用されてきた図書館情報システムのメーカーから、当時使用していたオンプレミス型のシステムが保守終了を迎える旨の通知が届きました。
サポート終了まで、残された猶予は2年。
そこで情報メディアセンターは、システムリプレースを検討することになりました。そして「次に導入するならクラウド」と方針を立てます。嘉悦大学 情報メディアセンター 主任 松野 秀明氏は、その理由を次のように語ります。
松野 秀明 氏
「嘉悦学園全体でオンプレミス型からクラウド型へのシフトを進めていた時期でもあり、情報メディアセンター自身、オンプレミスシステムの管理に限界を感じていました。サーバーの保守費用は年々上昇する傾向にあり、また管理が複雑なことから外部SEの力が必要でした。それにより属人化も進みます。そうした環境から解放されることを望みました」
コストパフォーマンスの高さで「ネオシリウス・クラウド」を選択
どのクラウド図書館情報システムを選ぶか。情報メディアセンターは複数の候補サービスを挙げ、二段階のプロセスで選定を進めました。
まずは、OPACの使い勝手やUI/UXの観点からの見極めです。ここでは教職員や大学院生、学生スタッフに幅広く声をかけ、ユーザーの立場からランキング形式で点数をつけてもらうことにしました。実際に参加したのは教職員が中心でしたが、システムリプレースは何度も経験するものではないため、大学全体で納得のいくものにしたかった、と松野氏は述べています。
次に、図書館業務の観点から情報メディアセンターが主体となって候補サービスを比較検討しました。ここで重視したのは、標準搭載機能の充実度です。同センターでは早くからFit to Standard(フィット・トゥ・スタンダード)の方向性を打ち出していました。管理やバージョンアップを容易にするために、カスタマイズしないことを最善としたのです。
その結果、最終的に選ばれたのが、「ネオシリウス・クラウド」でした。その決め手について、松野氏は次のように言及しました。
「決め手は大きく3つあります。まず一つ目は、圧倒的なコストメリットです。初期費用とランニングコストを合算すると、他社と比べて10年間で最大1,000万円ほどの差が出る計算でした。限られた予算の中で、このコストパフォーマンスは非常に魅力的でした。
二つ目は、専用回線による接続ができる点です。セキュリティと速度を重視していた私たちにとって、複数のネットワークプランから最適なものを選べるのは大きな利点でした。大学全体のネットワークに負荷やトラブルがあっても、図書館のサービスだけは止めずに提供し続けたい、という狙いもありました。
最後は、機能のきめ細やかさです。実際の運用で今すぐ全てを使うわけではありませんが、『いざという時にここまで対応できる』という安心感と自由度の高さが、最終的な判断材料になりました。
また付け加えるとしたら、日本事務器による『図書館業務アセスメント』も非常に有益なサービスでした。選定段階であったにもかかわらず、当方のシステム状況を詳細にヒアリングした上で、ユーザーの立場に立った的確な助言をいただきました。特に、安易なカスタマイズに頼らず、標準機能を活用して要件を実現するための具体的な提案は、コストや保守性の観点からも非常に心強いものでした。同社が学術誌『情報の科学と技術』で発表された論文『図書館・学術情報システムの移行のポイント』は、仕様書を作成する際の重要な指針となり、円滑なプロジェクト推進の助けとなりました。」
これらのポイントが情報メディアセンターの背中を押したといいます。
コスト削減により生まれた予算で図書館設備を拡充、「ネオサポ」にも満足
2024年2月、正式に導入が決定し、4月より導入作業が始まりました。順調に作業が進み、同年9月、当初の計画どおり本稼働を迎えました。以来、現在に至るまで安定稼働を続けています。新図書館情報システムに移行したのを機に、卒論執筆の学生と大学院生に限られていた図書の31日間貸し出しを、学部生、大学院生、科目等履修者のすべてに冊数無制限31日間貸し出しを適用させることになりました。このルール変更もあって、同学の図書館入館者数は大幅に増加しています。
「ネオシリウス・クラウド」導入の効果は様々ですが、何より大きいのはコスト削減です。予算に余裕が生じたために、大学院から要望があった書架の新設や、図書館内の表示板など、複数の設備を購入し、配備することができました。
また、情報メディアセンターでは従来のオンプレミス型のシステムから「ネオシリウス・クラウド」に移行したことにより、システム管理の負担が激減しました。バージョンアップについても、スタッフの労力およびコストがかからないため、いつでも図書館側が望むタイミングで行えます。なお、バージョンアップについては、2026年に予定されている新しいOPACへのリニューアルに大きな期待が集まっています。今回のバージョンアップでは、これまでオプションとして提供されていたモバイル版OPACが、標準機能として利用できるようになるためです。
さらに、松野氏が高く評価しているのが、サポート問い合わせ管理ツール「ネオサポ」です。Webベースでメンバー全員が利用できるため、問い合わせ対応が特定の担当者に依存しません。また、過去の対応履歴や案件の進捗状況も一目で把握できる点が評価されています。
最後に、日本事務器との30年以上にわたる信頼関係についてお話しいただきました。今回のシステム選定はサービスの優位性を重視して決定されましたが、以前から提供されているクイックな営業レスポンスや手厚いサポートを通じ日本事務器の対応には高い満足を感じているとのことです。松野氏は今後の展望について、「個人的には、嘉悦学園全体で蔵書の横断検索を実現し、図書サービスをさらに充実させたい」と語ります。こうした同学ならではの実学重視の教育を、陰ながら支えているのが「ネオシリウス・クラウド」です。
取材にご対応いただいた方
嘉悦大学 情報メディアセンター 主任 松野 秀明 氏
※ 取材日時:2026年3月4日
※ 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。