医療法人 酒田東病院様

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医療法人 酒田東病院 院長 中村 成氏、病棟師長 大石 千秋氏、病棟主任 朝井 光彦氏、精神保健福祉士 折原 忍氏、事務長 阿部 睦氏に、精神科病院向け電子カルテシステム「Live」を導入した経緯と効果について詳しく伺いました。

お客様プロフィール

1957年(昭和32年)に医療法人 酒田中央病院を開設した。1997年(平成9年)に精神科・神経科の専門病院として医療法人 酒田東病院と名称を変更し、2017年(平成29年)に創立60周年を迎えた。病床数120床とコンパクトながら療養を中心した精神科医療を提供。短期、中期、長期それぞれの療養に合わせ、患者様の人権を尊重した信頼される医療の実践を心掛けている。さらに、作業療法、精神科訪問看護、精神科通院治療のデイケア「パレット」なども提供。患者様に必要な精神科医療・地域医療の実践と、地域資源との連携を保って患者様の社会参加を支援し続けている。

【導入の経緯】電子カルテの必要性を認識し精神科病院に特化した「Live」を導入

今回、日本事務器には何をきっかけにどんな依頼をしたのでしょうか。

以前から電子カルテの必要性を感じており、平成が終わる時代の節目を機に電子カルテを導入したいと考えていました。そんな時、日本事務器の精神科病院向け電子カルテシステム「Live」を2017年6月に提案していただき、デモンストレーション等で評価、これならば前倒しでの導入が可能と判断し同年8月から構築開始。2018年3月1日には、当院にてLiveが稼働しています。なお、「Live」の導入あたっては、ネットワーク、セキュリティ製品、端末まで含め、電子カルテを快適に利用するためのインフラ構築も日本事務器にお願いしました。

院長 中村 成氏
院長 中村 成 氏

電子カルテの必要性を感じるようになった背景および課題を教えてください。

当院としては、<保管スペースの削減とペーパーレス化><データベースの再構築><タスクシフティングの導入>という観点から電子カルテの必要性を考えていました。

<保管スペースの削減とペーパーレス化>
紙カルテは完結日から5年間の保存が必要になります。つまり、治療が続いている限り紙カルテは増え続け厚さが増すばかり。今後、紙カルテを保管するスペースを確保するには増築が必要となります。しかも、増築してもすぐに一杯になると試算しています。

行政から要求される書類も増え続けているため、紙カルテや書類の保管スペースに投資するなら、電子カルテに投資した方が良いと判断しました。電子カルテなら、紙の削減につながるペーパーレス化も実現できます。

<データベースの再構築>
患者様の情報などをデータ化し有効利用するため、紙カルテとは別に10年ほど前からデータベースを作成していました。しかし、10年の間その都度、機能追加の構築を行ってきたため、建て増し構造の煩雑なシステムとなっていました。

情報共有ができない点も問題でした。例えば、共有すべき情報を理解しているのは情報が記載された書類を持っている人のみ。今後、チーム医療を推進するうえで、これが大きな足かせになっていました。システム上、平成が終わる前までにデータベースの大半を作り直す必要があったため、必然的に電子カルテの導入へと傾きました。

<タスクシフティングの導入>
通常、3人の常勤医がいれば医療活動において法的な問題ありませんが、当院では患者様へのより良いサポートを実現するため、常勤医4人プラス非常勤医という体制で医療活動を行っています。しかし、人材確保が難しい時代かつ地方の病院ということもあり、今後もこの体制を維持できるかは微妙といえます。

当院としては、3人体制になっても患者様に満足いただける医療を提供し続けなければなりません。そのためには、人的リソースが削減されたとしても、残りのスタッフの負担にならないタスクシフティングを考える必要があると考えます。タスクシフティングの実現を考えた場合、業務を効率化できる電子カルテは必須となります。

 

【システムの採用理由】紙カルテから電子カルテに置き換えても違和感なく直感的に使えるのが「Live」

電子カルテに求めた要件を教えてください。

使いやすさがもっとも重要です。紙カルテを電子カルテに置き換えたとき「紙カルテのこの部分が電子カルテではここに相当する」といったような普段の業務にリンクしている直感性を要件としました。

もうひとつ、サポート体制も要件として挙げました。当院はパソコンに詳しい人が少ないため、自分たちですべて解決することはできません。ですから、なにかあったときにすぐに対応していただけるサポート体制を有する会社の電子カルテを求めました。

製品を比較した際の選定ポイントを教えてください。

学会や医療機器の展示会など、これまで様々な電子カルテに触れる機会がありました。そのときに思ったのが「どれも分かりにくい」でした。

そもそも精神科に特化した電子カルテ自体が限られていましたし、著名な電子カルテであっても、当院に合っているかどうかは別の話。そんなとき、日本事務器から「Live」のデモ機をお借りする機会を得ました。

「正直、驚いた」というのが「Live」に対する感想です。「何も質問しなくても、だいたい分かる」それぐらい非常に分かりやすい電子カルテでした。具体的にいえば、シンプルなWebブラウザーベースの操作性とクリック数が少ないという点です。ちょっと勉強すれば「パソコンを知らなくても使える」と感じました。しかも、日本事務器は当院の地元である山形はもちろん、日本全国に拠点や営業所があり、サポート体制も信頼できます。

念のため、実際に「Live」を導入している病院への見学も行いました。その病院スタッフみんながスムーズに使いこなしているシーンを見て「Liveしかない」と導入を決断しました。


病棟師長 大石 千秋氏
病棟師長 大石 千秋 氏

事務長 阿部 睦氏
事務長 阿部 睦 氏

病棟主任 朝井 光彦氏
病棟主任 朝井 光彦 氏

精神保健福祉士 折原 忍氏
精神保健福祉士 折原 忍 氏

構築はスムーズに行われたのでしょうか。

構築におけるトラブルはとくにありませんでした。むしろ、短い期間だったため、日本事務器には遅くまで残って構築を進めていただき、感謝しています。構築に関しては日本事務器にお任せするとして、電子カルテ導入における最大の懸念はスタッフが使いこなせるかどうかでした。


スタッフがスムーズに使いこなせる「Live」

日本事務器には、医師や看護師別に「Live」の使い方に関する講習会を開催していただきました。利用する機会の多い看護部門の講習は丸1日を要するため、日本事務器いわくキーパーソンのみが参加するのが一般的とのこと。しかし、稼働してから「聞いていない、分からない」は避けたかったので、無理を承知で新人職員を含む看護師全員に講習会を行っていただきました。看護部門としてはこれが助かりました。

「Live」の本稼働は2018年3月1日と決めていましたから、分からないところがないように各々が稼働前にリテラシーを向上させる必要があります。稼働前月の2月には会議室や病棟の面会室にスペースをつくって、勤務時間外に「Live」の予行練習を自由に行える環境を用意しました。常にモチベーションが高く、寒い2月とは思えないほどの熱気で大勢のスタッフが一生懸命に「Live」習得に取り組んでおりました。

とくに稼働前々日・前日は、実際に検温や服薬時間設定などの模擬データをつくってカルテ入力を行うなど、実務さながらの自主的なリハーサルに感動しました。今でも覚えていますが、本稼動を迎える間際までスタッフの熱い気持ちが伝わってきて、ずっと「楽しい」と感じていました。そういう意味では、構築が終わってしまうのは名残惜しい気がしました。

【導入の効果】あらゆる情報が電子カルテに集約されスタッフみんなで情報共有できる

「Live」導入後の評価をお聞かせください。

大きくは以下の3つが評価ポイントとして挙げられます。

<残業がゼロ>
文字入力ができないスタッフもいたので、「Live」導入後は残業が増えるのではと心配していました。ところが、本稼働前の講習会やスタッフ各自の予行練習などもあってか、驚くほどスムーズに本稼働することができました。つまり、「Live」が原因での残業は発生していません。本稼働初日から定時に終業しました。電子カルテを導入すると「分からなくなるから辞める人がいる」と聞いていましたが、これも当院ではゼロでした。

<入力を間違ってもきれいなカルテ>
紙カルテの場合、記載事項の修正には二重線を引いているのでどうしても見にくくなります。その点、「Live」は入力を間違っても問題ありません。消去すれば表面上はきれいになりますから、当院としては「ミスを恐れず入力しましょう」とスタッフに伝えています。消去したデータは履歴として残っているので法的な問題もありません。

<便利な文書作成支援>

文書をつくる場合、さまざまな部門を経由しなければならないので、「Live」導入前の文書作成は数日かかることも珍しくありませんでした。「Live」になってからは部門記録や治療計画・評価を共有する事が可能。しかも、どの端末からでもExcelを使って入力することができますから、例えば、入院に必要な書類作成もその日のうちに終わっています。また、文書作成の期限を設定することができるので、作成漏れをなくすことが可能となりました。デジタルですから、部分的なデータ流用が可能なのも便利だと思います。


タブレットでも「Live」を活用

医療の現場に携わる部門ごとの目線でどう活用しているか教えてください。

<院長 中村氏:往診時はノートパソコンを活用>
スタッフの様子を見ていると「ようやく慣れてきた」と感じています。もっと慣れてくれば効率化につながって、空いた時間は患者様のサポートに使うことができます。当院としては、これに期待しています。

個人的には、往診が楽になりました。以前の往診は50冊ほどの重い紙カルテを運搬していたため、いつも苦労していました。現在、往診に持ち歩くのはノートパソコンのみ。往診先で持参のノートパソコンをVPNに接続すれば、院内のカルテをいつでも参照することができます。

<病棟師長 大石氏:同時に書き込める見やすいカルテ>
スタッフの文字が見やすくなりました。解読できない文字はありません。また、「Live」はすべての流れを把握できるのも便利。作業療法士やケースワーカーによる記録もすべて記載されていますから、それらをスタッフ全体で情報共有することで患者様をしっかりサポートすることができます。

また、紙カルテは1冊だけですから、前のスタッフが終わらないと次に書き込めませんが、「Live」は同時に何人ものスタッフが書き込めます。この点も素晴らしいと思います。

<病棟主任 朝井氏:iPadで撮影した写真を簡単に転送できる>
タブレットを写真撮影用に活用しています。患者様の褥瘡、ケガの状態を撮影してサーバーに転送すれば、経過をスタッフみんなで共有できます。セキュリティ上、USBがオープンになっている端末が1台のみのため、デジカメで撮影した画像をコピーすることがほぼできないので、とても手軽で便利だと感じています。

今後、確認用の自書サインなどにタブレットを使うことができれば、もっと便利になると思います。我々も、もっと使いこなせるように努力していきますので、ぜひご検討ください。

<精神保健福祉士 折原氏:患者様のデータを情報共有できる>
以前は患者様のデータを見る場合、現場に行く必要がありましたが、現在は端末からすべて確認できます。「病棟が違うからまったく分からない」といったこともありません。情報共有ができていますので、スタッフ同士での話はしやすくなっています。

今後、「Live」の導入を考えている医療機関の方々に対し、先行ユーザーとしてのアドバイスをお願いします。

すぐに結果を求めず、長い目で見ることが大事だと考えます。確かにスムーズに導入できましたが、スタートの段階で可能なのは、日々の大まかなルーティン的な業務に限定されます。細かい部分は実務のなかで覚えていくしかありません。

また、以前に保健所から看護計画が医師の治療計画にリンクしていないと指摘があったのですが、当時、紙カルテでの実現は難しいと思っていました。現在の「Live」の導入によって、すべてではありませんが大幅に改善されました。長い目で見れば解決できるでしょう。

「Live」を使いこなせるようになったとき、情報共有の恩恵を最大限に生かしたチーム医療はそこからスタートすると思っています。

日本事務器への期待

日本事務器に対する今後の期待をお願いします。

現在、当院が「Live」を活用している様子を見に来たいという医療関係者がたくさんいます。そうした方々に「Live」を普及させていただけると、当院としても「Live」を活用する医療機関同士のコミュニティを形成することができます。そのためにも、日本事務器の営業には、もっと頑張ってもらいたいですね。

医療法人 酒田東病院 様

病院名 医療法人 酒田東病院
理事長 中村 有
病院長 中村 成
所在地 山形県酒田市こあら3丁目5番地の2
開設 1957年8月
病床数 120床
診療科 精神科、神経科
URL http://www.higashi-hp.jp/

※ 取材日時 2018年10月
※ 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。


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