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アート・ドキュメンテーション学会2018年度年次大会 出展

2018.06.17

JADS2018年度年次大会における出展のご報告

 2018年6月に行われたアート・ドキュメンテーション学会(JADS)の年次大会にブース出展してきました。
 アート・ドキュメンテーション学会(JADS)の活動目的は「芸術一般に関する資料を記録・管理・情報化する方法論の研究と、その実践的運用の追究」です。弊社もシステムベンダーという立場ながら、ITを通して芸術の情報に寄与しその理念の一助になるため、賛助として参加させていただいております。
 そのJADSの中核をなす対象のひとつに、標準語彙(ボキャブラリ)があります。これは、人名、作品名、地名、ジャンル・概念などの表記や定義を標準化し、語形や表記の変化・揺れや同形異義語などを整理することで、さまざまな事物・概念を整理でき、記録・情報化や理解を助けるものとなります。図書館学・書誌学でいうところの「件名」や「統一標目」といったものですね。

国立歴史民俗博物館メタ資料学研究センター 国際研究集会

 この年次大会では、その標準語彙についての新たな開発や実践の動向について様々な発表がありました。例えば、さまざまな言語で構成された標準語彙を連携させ、国際レベルでの標準化を行うことや、LOD(Linked Open Data)のしくみを活用し、さまざまな領域や情報源(OPAC、データベースなど)を横断して情報の組織化を実現することが挙げられます。
 一方、日本の国立歴史民俗博物館(歴博)は、2015年度からメタ資料学研究センターを設置し、新しい異分野連携・融合のモデルケースたりうる新学問分野として「総合資料学」の創成を目指す研究を続けられています。この研究の3つのユニットのうちのひとつ「人文情報ユニット」では、「大学や博物館の資料情報や研究成果をLinked Data等でつなぎ、各研究機関の資料や博物館資料をより活用可能にする」ための研究を行っており、「国際的な標準語彙の活用」もその主要要素のひとつに位置づけられています。

資料

 日本の美術・歴史とも、国際的な観点で注目が集まり、また国際的な視野から考察を行う必要があり、そのカギのひとつに「国際的な標準語彙の活用」があると言えるそうです。
 2018年の図書館総合展では美術館の展示コーナーも新設されるほど、図書館業界と美術館業界には近似性があります。ネオシリウス・ユーザーにも多くの美術館・博物館様、専門学術機関様がおられますので、非常に勉強になりました。こうした動向に合わせ、皆様にとってよりよい機能・サービス提供を一緒に考えていければと思っています。

国立歴史民俗博物館
概要
大会名 JADS2018年度年次大会
日時 2018年6月16日(土)13:00~17:50、 2018年6月17日(日)11:30~17:30
場所 国立歴史民俗博物館 講堂

*交通アクセス
https://www.rekihaku.ac.jp/information/access.html
(展示物も非常に面白いものばかりでした。ご興味のある方はぜひ!)

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