株式会社 母恵夢 様

「昭和31年から、人々の生活を豊かにしたいという思いを込めて、銘菓「母恵夢」を作り続けています。販売管理システムとPOSシステムを連携させて、全社の在庫と売上が即時にわかるようになりました。」株式会社 母恵夢 代表取締役社長 岡田 淳一氏

愛媛県に本社を持ち、昭和31年に松山市で創業して以来、長年にわたって銘菓「母恵夢」を中心とした和洋菓子を提供し続けておられる母恵夢様では、売上・在庫情報の即時把握を目標に、CORE Plus qbic Food販売管理システムを導入されました。

同社を訪問し、情報システム導入の目的および効果について詳しくお話を伺いました。

乳菓業界における長い歴史と技術

母恵夢様の主要製品

母恵夢/ベビーポエム
母恵夢/ベビーポエム
手づ栗まん
手づ栗まん
他抜きもなか
他抜きもなか

プロフィール

所在地 愛媛県東温市則之内甲2585-1
創業 昭和31年3月1日
設立 昭和41年10月1日
資本金 3000万円
従業員 180名
代表者 代表取締役社長 岡田 淳一
事業内容 和洋菓子の製造販売
事業所 東温センター
工場
主な取引先 百貨店、チェーストア、スーパー、ホテル旅館、観光施設、公共団体、キヨスク、空港、サービスエリア、生活協同組合、など
主な商品 母恵夢、ベビー母恵夢、他抜きもなか、手づ栗まん、木の葉のメロディ、のびゃがり狸、一朶の雲、栗どら、ポエムマーマン、フィナンシェ、アーモンド通り、マドレーヌ他 和洋菓子、洋生ケーキなど
直営店舗数 愛媛県12店舗
URL

http://www.poeme.co.jp/(新しいウインドウで開きます)

母恵夢様の業態についてお聞かせください。

当社は1956(昭和31)年から、長年にわたってお菓子を製造・販売しています。創業者が付けた「母恵夢」というネーミングは、今でも通じるセンスを持っていると自負しており、乳菓業界の中でも長い歴史と技術があります。愛媛県の直営店のほか、中国、九州、関西、関東にも卸売を行っています。愛媛の名産品として観光協会とタイアップし、物産展などで全国にも販売しています。

東温センター・ポエム川内店の外観

東温センター・ポエム川内店の外観

機会損失を増やさない在庫削減が課題

― 今回のシステム導入前にはどのような課題があったのでしょうか。

当社を取り巻く環境の変化として、景気の低迷と少子高齢化による国内人口の急速な減少があります。売上を大幅に伸ばすことが難しくなってきたことから、経営効率化および食の安全・安心を追求するため、2009年5月に、本社と工場を統合し移転を行いました。

業務としての大きな課題は、「機会損失を増やさずに在庫を削減する」ということです。

具体的に、次の2点を検討しました。

1. 在庫情報をリアルタイムに把握したい。

直営店舗や出荷センターにおける商品ごとの在庫の適正化ができていませんでした。例えば店舗でセット商品の構成品の一部が品切れを起こすことで、セット商品を販売することができなくなるばかりでなく、残りの構成品が売れ残ってしまうという、機会損失とロスの両方のリスクが発生していました。
従来のシステムでは、店舗の売上・在庫の情報が前日分までしかわかりませんでした。そのため、当日の販売状況によって商品を近隣店舗間で融通したり、すぐに生産計画にフィードバックさせたりするといった在庫適正化のための対策を打つことができませんでした。

2. 生産と販売の情報連携を進めたい。

従来のシステムでは、店舗、卸部門、工場の情報入力や実績を出すための更新のタイミングがばらばらであったため、全社の売上や在庫の情報を把握するのに3日ほどかかっていました。当日のうちに何とか全社の実績を把握したい、という思いがありました。また、生産部門と販売部門が離れていて、コミュニケーションに課題がありました。

「半リアル」と「生販統合」で課題解決

― どのように課題解決に取り組まれましたか。

それぞれの課題に対して、次のように取り組みました。

1. リアルタイムな情報把握

店舗のPOSシステムおよび本社の販売管理システムの更新により、全店舗の売上・在庫の情報把握が1日1回から「半リアル」に行えるようになりました。このことで、昨日の実績を今日の朝に確認することができ、明日の生産計画の修正判断に活かせるようになり、生産計画の精度が向上しました。また、近隣の他店舗への融通(在庫移動)ができる基盤が整いました。
さらに、セット品を売上時に即時に単品に分解する機能を組み込んで在庫把握をするようにしたことで、生産計画をよりタイムリーに立てやすくなりました。

2. 生産と販売の「統合」

次の2つの方法で、生産と販売の情報を連携させる取り組みを行いました。

  • 在庫管理の統合今回、本社と工場が統合したことを機に、販売管理システムを更新し、母恵夢全社在庫(配送センター、店舗、工場、原材料倉庫)を一元的に把握できる仕組みを作りました。実現手法として、今回採用したパッケージシステム、CORE Plus qbic Foodの部門別・倉庫別在庫管理機能を利用しました。入力をタイムリーに行うための現場運用改善も行い、全社の在庫バランスを一元的に把握することができるようになりました。
  • 事務所の統合生産部門と販売部門の事務所を統合してフラットな事務所形態にしました。このことによって、生産と営業がフェイス・トゥ・フェイスでコミュニケーションする環境が作られました。販売情報と生産計画との調整がよりスムーズに行われるようになりました。
    クレーム、不具合の発生は皆無ではないのですが、営業と生産が一緒にいることで、すぐに商品を前にして原因を追究することができ、対応がスピードアップしました。
ご導入システム

母恵夢様 導入システム概要図

― CORE Plus qbic Foodを選んだ理由をお聞かせください。

NJCがパッケージの開発、販売、サポートの全てを行っているという安心感がありました。帳票のカスタマイズが柔軟に行えることも優位な点でした。

システムの移行に際しては、NJCのSEのサポートに対する期待もありました。実際の導入に際して、新社屋への統合の方向性が出たときから相談に乗ってもらい、事前に細かくヒアリングをしていただきました。少し時間はかかりましたが、結果としてシステムの移行・稼動が成功し、NJCに依頼してよかったと思っています。

導入効果

― CORE Plus qbic Foodの導入効果についてお聞かせください。

CORE Plus qbic Food販売管理・生産管理の導入により、以下の具体的な効果が出ています。

1. 在庫・ロスの削減

店舗との「半リアル」連携、全社在庫のタイムリーな把握によって作りすぎが減少し、製品の廃棄ロスが18%近く減少しました。在庫を金額に換算し見せることで、社員の意識づけを行ったことも効果的でした。

2. システムメンテナンスの効率化

従来は、店舗のPOSシステムのメンテナンスを行うために現地に出向く必要がありましたが、今回導入したPOSシステムはリモートメンテナンスかでき、現地に出向かずに対応ができるようになりました。店舗へのマスタ配信についても、1日1回から、いつでもできるようになり、運用性が大幅に向上しました。

今後の活用

― 今後の活用についてお聞かせください。

3つのことを検討しています。

1. 「人時生産性」向上への取り組み

各人がどれだけの付加価値を生み出しているのか、個人毎の時間当たり生産性を把握したいと考えています。そのために、出退勤管理のシステム化を検討中です。

2. 生産・発注指示の効率化

レシピ管理による正味所要量計算を行って、発注の適正化をさらに進める予定です。販売管理システムと連動が可能な生産管理システムを検討中です。

3. 受注業務の効率化

従来のシステムでは対応ができなかったため消極的であった、取引先とのEDIによる情報交換に本格的に取り組む予定です。

― どうもありがとうございました。