ITトータルソリューション&サービス NJC 日本事務器株式会社

落部漁業協同組合様

「タブレット&サイネージによる荷受支援システム」の導入により、漁協の荷受業務を大幅に効率化
漁業者と仲買人に対するサービス向上につながる業務改善も実現!

落部漁業協同組合様

 

北海道二海郡八雲町の落部(おとしべ)漁業協同組合では、落部漁港の新市場建設にともない、日本事務器が開発した「タブレット&サイネージによる荷受支援システム」(以下、「タブレット荷受システム」)を導入しました。荷受業務の効率化を実現するとともに、漁業者や仲買人にも良い効果を及ぼす業務改革に成功しています。今回の取り組みについて、落部漁業協同組合の鎌田 和弘専務理事にお話を伺いました。

落部漁業協同組合 専務理事 鎌田 和弘氏

落部漁業協同組合 専務理事 鎌田 和弘氏

お客様紹介

落部漁業協同組合は、落部漁港における協同組織として1949年に設立。組合員の経済的社会的地位向上を図り、地域住民の財産と暮らしを守るとともに地元加工業界への原料供給を公共的使命としています。

落部漁業協同組合様

「タブレット荷受システム」導入のポイント

  • 従来手作業が多く、職員の負担となっていた荷受業務の効率化、時間短縮を実現
  • 仲買人、漁業者へリアルタイムでの情報提供ができるようになった
  • 生産から流通の現場までの業務改善、イノベーション創出に繋がる基盤の構築

導入の背景

衛生管理、鮮度保持を強化した新市場をオープン

北海道二海郡八雲町の落部漁業協同組合(以下、落部漁協)は、自然豊かな噴火湾に面し、ホタテやエビ、カレイ、スケソウダラなどを主要漁業としています。落部漁業協同組合 専務理事の鎌田 和弘氏は、「落部漁協は、ホタテ貝の養殖が全体の約8割を占めています。水揚げされる魚種は豊富で、特にボタンエビは名産品として力を入れています。ボタンエビ漁は噴火湾全体で67隻に漁が限定されていますが、落部漁協所属の操業は27隻と、噴火湾でもっとも多い数となっています」と落部漁港の特徴を話します。ほとんどの漁船が船内に冷水設備を持ち、水揚げ後の鮮度を保持したまま、酸素入り海洋深層水でパックし、「落部船団 沖揚 活ぼたん」として、生きたままの輸送もしています。

そのほかにも生産品のブランディングには注力しており、「北海道落部さくらかれい」や「山漬けおとしべ鮭」など、落部漁港ならではのブランド名産品を全国へ届けています。

落部漁協は2016年2月、新市場を竣工しました。鎌田氏は、「以前の市場は1968年に建てたもので、施設が老朽化し、手狭にもなっていました。新市場はとくに衛生管理に注力し、各種サニタリー設備を導入するとともに、車両の市場内への乗り入れを禁止しています。そして、製氷貯氷設備や冷水装置を備えた蓄養施設など、鮮度保持に対する取り組みも強化しています」と新市場の特徴を話します。

そしてもうひとつ、この新市場の大きな特徴となるのが、タブレットを活用した新しい市場荷受サービスの導入です。

課題・選定の流れ

職員が業務改善意識を持って、荷受業務の効率化を検討

「タブレット荷受システム」は、日本事務器が提供している漁協向けトータル情報システム「マリンマネージャー北海道(以下、MMH)」を基盤に、タブレット端末(iPad)を利用して荷受情報を現場で入力できる日本事務器の新しい市場荷受サービスです。専用に開発したiPad用のアプリケーションから荷受入力を行うことで【写真1】、自動で荷受伝票が作成され、同時に市場構内と買人控室のサイネージ=ディスプレイ【写真2,3】にはリアルタイムで入札予定情報の表示がされ、仲買人に正確な魚種、数量が伝えられます。更には「MMH」とのシームレスな連携により、現場業務を効率化するとともに後方処理業務も大幅に時間短縮できます。

鎌田氏は導入の経緯を次のように話します。「従来の荷受作業では、職員が手作業で伝票を起票したり、集計やシステム(MMH)への入力を行ったりしていました。そのため、職員の業務効率があまり良くなく、労働時間も長くなっていました。また、仲買人からすると、その日にどのような魚種がどのくらい揚がっているのか正確なところは職員に聞かないと分からず、入札への流れがスムーズとは言えない状態でした。そこで、新市場ではこれらの課題を解決することができないものかと検討していました」

荷受け情報をiPadで入力

写真1:荷受情報をiPadで入力

市場構内のサイネージ

写真2:市場構内のサイネージ

買人控室のサイネージ

写真3:買人控室のサイネージ

落部漁協では、四半世紀にわたり日本事務器の提供する漁協システムを利用しており、2014年にはオフコンシステムから、新しいオープンシステム「MMH」に切り替えています。そして、鎌田氏から相談を受けた日本事務器が提案したのが、「MMH」を基盤とする「タブレット荷受システム」です。

「新市場の建設にあたっては、何か目玉となるものが欲しいと思っていましたし、日本事務器から提案のあった新しい市場荷受支援サービスである「タブレット荷受システム」なら、従来からの課題を解決できると確信しました」と鎌田氏は話します。

システムの検討は、現場の職員が中心となって行われました。「実際に使うのは職員ですので、どうすれば業務を改善・効率化できるのか、どういったシステムなら仲買人や組合員のメリットにもなるかなど、職員が中心となって検討しました。落部漁協の職員はみなが業務改善の意識を常に持っており、さまざまな観点から検討してくれました」と鎌田氏は話します。

「タブレット荷受システム」のシステム構成

「タブレット荷受システム」のシステム構成

導入の効果

業務の効率化だけにとどまらない効果を実現

日本事務器の市場荷受サービスの採用が正式に決定し、新市場の建設とともにシステムの構築が開始されました。細かい仕様やデザインなどは漁協の職員と日本事務器が打ち合わせを重ねて決定し、テストや検証を重ね、スケジュール通りに完成。2016年3月からの新市場オープンとともに、「タブレット荷受システム」の稼働はスタートしました。

「タブレット荷受システム」の導入により、荷受業務の流れは大幅に効率化しました。荷受作業時にiPadで荷受情報を入力すると、自動的に庭帳が作成され、同時に場内および買人控室に設置した大型ディスプレイに入札予定情報(魚種・規格・数量)が表示されます。入札後の結果入力時の項目は、落札者と金額だけですみ、入力の負荷も減っています。

導入の効果について現場で実際にiPadを使っている職員の方からは、「手作業の部分が大幅に減りました」「集計が自動で便利」「作業時間が短くなり、残業時間が減りました」といった、効率化に関する高い評価の声が聞かれました。

「タブレット荷受システム」により手作業の業務を大幅削減

荷受業務の流れ

鎌田氏は、「荷受業務の効率化が実現した上、水揚げされた情報がリアルタイムで見られるのは良いと、仲買人の方達からの評価も高いです」と話します。漁業者も、自分が水揚げした魚種や量などが一目瞭然になり、その日の収入が分かりやすくなっています。職員の業務効率化だけでなく、漁業者や仲買人、つまり、生産から流通の現場までの業務を改善できていることが今回の市場荷受支援サービス導入のポイントです。

今後の展望

市場活性化を進めていく基盤となる「市場荷受支援サービス」へ

 スムーズに導入され、今や落部漁協の荷受業務に欠かせない「タブレット荷受システム」ですが、現場ではすでに新しい活用の動きも出てきています。iPadを荷姿撮影にも利用するなど、単に荷受入力用端末としてだけでなく、プラスアルファの活用も現場主導で積極的に行われており、さらなる業務改善やイノベーションも今後期待できます。

さらに、市場の活性化という側面でも良い影響が出始めていると鎌田氏は言います。「生産品のブランディング、衛生管理や鮮度保持を意識した施設・設備、業務改善と効率化を図る新しい市場荷受支援サービス(=タブレット荷受システム)など、さまざまな取り組みが実を結び始めていると感じます。新市場開設以降、新たに取引を開始したいという仲買人が増えていますし、一緒にビジネスを始めたいという企業からの問い合わせもあります」と鎌田氏。

今回の「タブレット荷受システム」の導入を「効果も十分に出ていますし、満足しています」と高く評価する鎌田氏。今後も落部漁協では、市場の活性化や落部地域のブランディング、さらなる商品の付加価値創造に取り組んでいきます。最後に今後の展望をお聞きしました。

「落部漁協としては、ボタンエビをはじめとした競争力の高い生産品に注力しながら、さらに他の生産品の付加価値向上にも努めていきます。将来的には、近隣の市場と連携しての取り組みなども考えていかなければならないと考えていますので、今後も日本事務器には手厚いサポートや、新たなアイデアを含む提案を期待しています」と語ってくれました。

落部漁業協同組合様

業種 漁業協同組合
設立 昭和24年9月15日
職員数 19名
組合員総数 232名(うち准組合員8名)
URL http://otoshibe-gyokyou.com/index.html

※ 取材日時 2016年12月
※ 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。
※ 会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。

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